大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)1222 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人宮下文夫の上告趣意(後記)第一点について。

犯情の類似した各犯人に対する処罰に軽重の差があつても、憲法一四条の平等の

原則に違反しないということは、既に当裁判所の判例とするところであつて、論旨

は理由がない。(昭和二三年(れ)第四三五号、同年一〇月六日大法廷判決参照)

同第二点について。

第一審裁判所が所論証人申請を却下したことの当否については、控訴趣意におい

て何ら主張されていないのであつて、従つて原判決もこの点について全く判断を加

えていないのであるから、所論は結局、第一審判決を攻撃するもので適法な上告理

由とならない。なお憲法三七条二項は被告人又は弁護人から申請した証人について

は、不必要と思われる証人までも悉く喚問しなければならないという義務を裁判所

に負わした趣旨ではなく、証人申請の採否は、健全な合理性に反しない限り、当該

裁判所の自由裁量にまかされていることは当裁判所の屡々判例としたところである。

そして、記録を精査しても、本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認め

ないから、同四〇八条により、裁判官全員一致の意見を以つて、主文のとおり判決

する。

昭和二六年八月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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